人は誰しも1つや2つの、どうしても忘れられない苦い過去を持っているものです。
自分はすっかり忘れたつもりでも、無意識のうちに体は思い出してストレスを感じていたりします。
今週のテーマは
『心のSOSに耳を傾ける』
です。
私は、昨年カウンセリングの先生から 心的外傷ストレス障害 を患っている可能性が高い、という診断を受けました。それが事実だとすると、もう25年近く患っていることになります。
診療を受けようと決心したのは、親友の勧めからでした。イギリス在住の日本人のカウンセラーの方に相談することにしました。もうすぐ一年経つ今、治療は完了し、完全とはいかないまでも私生活に差し支えない程度には克服することができました。
私がここでお伝えしたいこと、それは心のSOSに耳を傾けることを決して躊躇わないでほしい、ということです。私達は、命に別状のない腹痛や風邪でも体に異変が見られると体を大事にしてケアするのに、同じように傷つたり、疲れたりする心のことはケアしようとはしません。それどころか、自分の不安定な精神状態を誰かに知られてはならない、とむしろ悲鳴を挙げている心に蓋をしてしまうことのほうがほとんどです。
これを読んでいるあなたも、自分の肌や髪をケアするように、自分の心もケアしてみませんか?もしそこにニコニコしながらも、身動きができなくて苦しんでいる自分を見つけたら、躊躇わずプロのカウンセラーに相談してみましょう。そうして、自分の自信、笑顔そして幸せな未来を取り戻しましょう。
Workshop
1.今まであった悲しい思い出を思いつく限り紙に書き出してみましょう
その時の状況を箇条書きで構わないので詳しく書き出してみましょう。その時なにがあって、どんな登場人物がいて、なにを思ったのか。
2.それぞれの登場人物が抱えていた背景を書き出してみましょう
それぞれの登場人物の背景を書き出して、一体その行動の背景にどんな気持ちが隠されていたのか、考えてみましょう。特に、それぞれの背景を見て同情する余地はなかったのか考えてみましょう。
3.当時の嬉しい思い出、楽しい思い出をできるだけ書き出しましょう
もちろん悲しい思い出もあれば、嬉しい思い出も逢ったはず。それに関連する登場人物の人柄や家族構成にも話を広げて書き出してみましょう。
4.当時の自分とあなたは違うということ。
その思い出が、例えつい昨日のことであったとしても、その自分は今の自分と同じではありません。なぜなら、私達は日々学んでいるからです。
苦しくて悲しくて、うまく身動きが取れずにいる過去の自分を許してあげましょう。私達は完璧ではありません。それは、この苦しみをもたらした原因もまた同じことです。難しいかもしれませんが、その”原因”も許しましょう。その証として紙に書いた思い出をビリビリ破って捨ててしまいましょう。
5.プロに手伝ってもらいましょう。
自分がプロのカウンセラーさんのカウンセリングを受けるまで、いや受けている最中も、果たしてこんなことに意味があるのか、と思っていました。その思いを直接カウンセラーさんにぶつけたこともあります。けれど、心の診察は胸を開いたり、CTをとってわかるものではありません。悩みの消える薬もありません。ですから、弱りきってどうしようもなくなってしまった心は、専門家にお願いするべきなのです。
6.今の自分を見つめる
さあ、心を新たに。過去の未熟な自分や他者を許して空っぽになった心を満たすものは?
それは、これからあなたがあなたのために使う時間です。その時間が、自分に『自分は大切にされているんだ』という満足感をもたらします。
来週に向けて…
今週は、自分の辛かった過去、今まで誰にも言えなかったこと、後悔していることと向き合う、少しむずかしい一週間になるかもしれません。けれど、これを乗り越えたあなたは、今日よりずっと強く、優しくて、キラキラした人になることでしょう。
それでは、もっとキラキラしたあなたに会えることを願って。また来週お会いしましょう♡